
「物件確認は電話で」「帯の差し替えはPDFを再送」──それ、いまだに“人力”でやっていませんか?
不動産の売買仲介や物元業務において、FAX、電話、PDFでの資料再送といったアナログな業務は今なお多くの現場に残っています。それらの業務は一つ一つは小さな作業ですが、積み重なれば営業が動ける時間を確実に削っていきます。
このような非効率な慣習を見直し、よりスムーズな営業活動を実現するには、現場の業務を根本から改善するDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められます。中小企業にとってDXは大きな負担と感じられるかもしれませんが、実は今こそがその取り組みを始める絶好のタイミングです。
本記事では、DXによって営業の動き方を変えた企業の事例や、スモールスタート可能な実践的手法についてご紹介します。
営業が動けない会社に共通する「小さなムダ」
不動産営業の業務において、物件確認の電話対応やPDF資料の帯差し替え、価格変更時の再送依頼などは、日々の業務として当然のように行われています。ですが、それらにかかる時間を具体的に把握している企業は多くありません。
たとえば、1件あたりの物件確認にかかる時間が5分、PDFの帯修正と再送にさらに5分かかると仮定した場合、1日に10件処理すれば合計で1時間以上の時間が失われています。月間では20時間以上にものぼり、それは営業担当者1人分の稼働時間に相当します。
また、FAXによる物件資料の送受信や電話確認の折り返し対応は、相手の都合に左右されるため、タイムリーな対応が難しいという課題もあります。急ぎの案件であっても、確認が取れるまで提案が進められないケースも少なくありません。
こうした「小さなムダ」が積み重なることで、本来ならば提案や商談に使えたはずの時間が消え、営業の成果に直結する活動が圧迫されています。
DXの第一歩は「今のやり方を疑う」ことから
DXというと、システム導入やIT投資といった大がかりな取り組みをイメージする方も多いかもしれません。特に中小企業では、「人もお金も足りない」「うちのやり方には合わない」といった理由から、DXを敬遠しがちです。
しかし、変革の第一歩は、業務を見直す「意識改革」から始まります。たとえば「物件資料はFAXで送るもの」「帯はイラストレーターで編集して再送するもの」という固定観念は、本当に今の時代にも必要なやり方でしょうか?
こうした慣習の多くは、業務の標準化や属人化の解消を阻む要因にもなっています。まずは、自社の業務プロセスを細かく分解し、どの作業が無駄で、どこを自動化できるのかを洗い出すことが重要です。
DXとは必ずしも一気に全社で進めるものではありません。むしろ、中小企業では小さく始め、改善を積み重ねる「スモールスタート型DX」が有効です。手間の多い業務から優先して変えていくことで、現場にも無理なく定着し、確実な業務改善につながります。
5分で完了”が営業を変える。RetHUB活用事例
「RetHUB」は、不動産業務における販売図面作成や物件サイト構築を自動化するクラウドサービスです。
営業担当者は、物件情報を管理画面から入力するだけで、5分ほどで販売図面が自動生成されます。これにより、イラストレーターや外注先に依頼する必要がなくなり、帯の差し替え作業や再送対応の手間も不要となります。
さらに、物件ごとの特設ページも同時に作成されるため、仲介会社や顧客にすぐに情報共有が可能となり、提案スピードが大きく向上します。
たとえば、ある地方の中小不動産会社では、RetHUBの導入によって、帯の差し替えにかかる時間がゼロになり、営業担当者1人あたり週5時間以上の作業時間を削減することができました。その結果、提案件数が増加し、月間の契約件数が20%近く向上したという事例もあります。
また、RetHUBはクラウド型であるため、初期投資も少なく、ITに不慣れなスタッフでも簡単に運用を始められるのが特長です。シンプルな操作で、導入初日から即戦力となるため、人的リソースの限られる中小企業でも導入しやすい点が評価されています。
さいごに
「まだ人力でやっているのか」ではなく、「もう人力でやらなくていい」──。これは今の時代において、業務改善を考える全ての企業に共通する選択肢です。
日々の小さな作業を見直すことで、営業が本来の仕事である「提案」「成約」に集中できる環境が整い、企業全体の生産性向上にもつながります。
RetHUBのようなツールを活用すれば、業務の属人化や遅延のリスクを抑えつつ、スピード感のある営業活動が可能になります。まずは、「この作業、本当に人力で必要か?」と一つひとつ問い直すところから、DXへの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。