不動産業界に関係する組織と言えば、個人のお客様を対象に取引している不動産会社のイメージがありますが、それだけでなく不動産会社を相手に物件情報を提供するサービス不動産企業なども含まれます。
そのようなことから、この業界では、個人客だけでなく不動産会社までを対象にした不動産比較サイトの開発・構築を行うことで、不動産売却をはじめ、一括査定なども含めたBtoBなどの取り引き効果を最大化していく必要があります。
そこで、ここでは不動産比較サイトの開発・構築について、個人顧客と不動産会社の観点から、意識すべきポイントを解説します。
- 不動産比較サイトの活用で不動産営業のあり方も変わってくる
- 不動産会社と不動産所有の考え
- 不動産比較サイトのメリット
- 効果的な不動産比較サイト構築方法も把握しておくこと
- まとめ
・「自前開発」
・「パッケージソフトで開発」
・「WordPressでのサイト構築」
不動産比較サイトの活用で不動産営業のあり方も変わってくる
不動産会社の観点からすると、不動産仕入れがメイン業務の1つですが、営業マンの個人的なスキルやノウハウに依存することが大半でした。
しかし、対投資効果の面では、仕入活動コストの負担が重たくのしかかり、大きな利益を稼ぐ足かせとなりがちの傾向が強かったのです。営業マンが条件の良い優良物件を持つ不動産所有者に仕入れのオファーを積極的に行っても、商談に結び着かないことが少なくありませんでした。
それは、不動産の売却を考えていない所有者に営業してしまい時間をロスしてしまったり、売却検討まで持ち込めたとしても売却メリットを伝えきれずに商談が消失していくことなどがあったからです。
昔ながらの非効率ともいえる営業で、営業コストが回収できなかったり、物件売却のメリットを十分にアピールできないなどの問題があったのです。
不動産会社と不動産所有の考え
特に、世田谷区、目黒区、大田区、渋谷区、品川区、港区を中心とした都心では、高級住宅街と商業地のバランスが取れた有望地域です。この地域の不動産に興味持っている人達が非常に多く、潜在顧客を擁する不動産会社も数多くあり、高額販売が可能な地域なのです。
そのために、この地域での不動産を安価に仕入れて高収益を確保することに力を入れたいと考えるのが、不動産会社の思いです。一方の不動産所有者は、自分が持つ不動産を可能な限り高い価格で売却したいと思っています。
これら不動産会社と不動産所有者の両者にメリットを生み出すのが、不動産比較や一括査定ができる不動産比較サイトの運用です。
不動産比較サイトのメリット
不動産比較サイトでは、複数の不動産会社の査定サービスが提供されており、不動産価格の比較をすることができます。この機能のおかげで、不動産所有者は複数の不動産会社からの査定を受けることができるので、有利な条件で売却を考えることができます。
その一方で不動産会社は、不動産所有者側から売却オファーをもらうことができる利点があります。所有者が理解しやすい査定額の提示も可能なので、その後の売却交渉がスムーズに進み、有望な不動産の仕入れが実現しやすくなっていくのです。
しかも、不動産所有者から中間業者を介さず、直接取り引きできるシステムになっているのて、安価な仕入価格で不動産を入手できるメリットもあります。
このようなことから、不動産比較サイトは、不動産所有者からのダイレクトなオファーの可能性が高く、優良物件の仕入れに結び付ける上で、非常に効果的な営業ルートでもあり、不動産会社と所有者の両者にメリットがあるわけです。
効果的な不動産比較サイト構築方法も把握しておくこと
不動産比較サイトを構築する方法によって、メリット・デメリットがあります。
そのために各々の特徴を理解して、どの方法を選択するかという点も効果的なサイト運用のポイントになってきます。
そのサイト構築方法には、「自前開発」「パッケージソフトで開発」「WordPressで構築」の3パターンが挙げられます。
「自前開発」
運用サイトを自前で開発することは、パッケージソフトを全く使わないオーダーメイドの構築方法となります。構築するサイトは自社独自のサイトとなるのです。会社が求める機能を完全に網羅するサイトを構築できます。
但し、オーダーメイド面の性格が強くなっていくために、企業側として納得性の高いサイトになるものの、完成するまでに、車内のヒアリングを何度も行う必要があり、完成するまでにかなりの時間が必要になってきます。
また、完成・運用後もバージョンアップの段階で、再ヒアリングを行うためにますます時間がかかります。しかも、オーダーメイド構築のためにコスト高にもなってしまうデメリットがあります。
「パッケージソフトで開発」
「パッケージソフトで開発」する場合、最も大きな利点は初期費用を節約することができる点です。
既に完成済みの内容を取り入れるために、不足部分に関して少ない追加・修正だけでサイト構築が可能です。そのためにサイト構築にかかる時間も短期間で済みます。
しかし、デメリットとしては、カスタマイズしたい部分があっても、その機能が搭載されていなかったり対応できないという点があります。そのため、サイトの構築では、希望する機能を絞り込む必要が出てきます。
また、パッケージソフトは定期的にベンダーがバージョンアップをしていますが、最新版に対応させるためにコストがかかります。さらに、パッケージに対応するサーバー環境の準備も必要なため、追加的なコストが発生するケースもあります。
「WordPressでのサイト構築」
3つ目には「WordPressで構築」する方法です。WordPressは、グローバル規模で利用する人が多く、数々のプラグインの利用ができるCMSです。
WordPressを効果的に利用するには、どのようなプラグインを取り込むかが重要になっていくので、あまりにも多くのプラグインを導入するとメンテナンスが難しくなってしまいます。
また、スクリプトの読み込みが重たくなり、サイトのパフォーマンスも低くくなっていきます。
まとめ
不動産会社にとっては、不動産物件の仕入れが大変重要な業務であることを説明してきました。また、不動産所有者、すなわち不動産オーナーにとっては、自分が持っている土地や家屋をできるだけ高い値段や有利な条件で売却したいと思っています。
これら不動産会社と不動産所有者の2つの立場からみると、両者に大きなメリットを生み出していくのが、不動産比較サイトであることも、ご理解いただけたかと思います。
両者に大きな恩恵をもたらす不動産比較サイトを開発・構築することで、BtoBに重点的に進めて行きたい不動産会社を対象に効果的なビジネスを進めていくことも可能になっていきます。
このような不動産比較サイトを開発し運用していくことで、「個人客を中心にビジネスを行っている不動産企業」と「企業に対して有利で有益な不動産情報サービスを提供して不動産企業」間のビジネスをサポートしていくことも可能になってきます。
そのために、不動産情報提供の役割も大きな期待ができるようになり、高い収益性が見込めるビジネスを実現できる可能性を秘めています。