不動産業界ではビジネスの多様化が進んでいて、競合他社との顧客獲得競争が進められています。現代ビジネスでは、M&Aや業務提携なども活発に行われるようになり、大企業が全体を実質的にコントロールしている業界も決して少なくはありません。
不動産業界でも同様の考え方で他社とのマッチングを経て新しい不動産ビジネスを展開するという戦略を考えるのが重要になってきています。このような業界事情を踏まえると不動産業界をターゲットとするビジネスとして不動産コミュニティサイトの運営が考えられます。
不動産コミュニティサイトを構築して運営するとどのような効果を期待できるのでしょうか。
- 不動産コミュニティサイトとは
- まとめ:不動産コミュニティサイトで不動産業界に新しい風を送り込もう
・業者をつなぐBtoBのマッチングサービス
・目的に応じたコミュニティ作成が可能
・ターゲットを絞ったサイト構築が可能
・BtoBとBtoCを兼ねるコミュニティサイトへの展開
不動産コミュニティサイトとは
不動産コミュニティサイトとは広い意味では不動産業者同士がコミュニケーションを行えるサイトですが、明確に定義されているわけではありません。
ここでは不動産ビジネスを展開している事業者が参画するコミュニティサイトとして捉え、どのような共通特性と可能性を秘めているかを紹介します。
不動産コミュニティサイトとは何か、どんなサイト構築ができるかを詳しく考えてみましょう。
業者をつなぐBtoBのマッチングサービス
不動産コミュニティサイトとは基本的にはBtoBのサービスです。不動産ビジネスを展開している業者をつなぐ役割を果たす交流の場を提供するのが特徴です。
不動産業者同士の交流の機会は決して多くはありません。新たに業務提携をしたいと考えても出会いの場が見つからずになかなか足を踏み出せずにいることもよくあります。
不動産コミュニティサイトはサイト上で業者をつなぐ役割を果たし、ビジネスマッチングによる新しいビジネス展開の可能性を切り開くことができます。
不動産業者としては今後の不動産業界で売り上げを伸ばし、業績を上げていくための新しい可能性を見出すことができるサービスです。そのため、BtoBの視点で不動産コミュニティサイトを構築すればビジネスとして成立させることができます。
目的に応じたコミュニティ作成が可能
不動産コミュニティサイトの運営目的は自由に設定できます。サイト構築の際には不動産業者のニーズを考慮し、目的に応じたコミュニティを作成することが可能です。
例えば不動産業界では「業務提携による営業エリアの拡大を狙いたい」「オフラインのマーケティングは強いけれど、オンラインのマーケティングが弱いから互いの強みを生かせる提携相手を探したい」といったニーズがあります。
その状況に応じてコミュニティを細分化していき、不動産業者が任意でコミュニティに参加できるシステムで運営することが可能です。自社のビジネスは自社が最もよくわかっているという考えの事業者は多いので、自らのニーズに合ったコミュニティに参加して提携相手を探せるのは大きな魅力になります。
また、各コミュニティへの参加を運営側から提案する仕組みにすることも可能です。コミュニティ数が増えると、参加者はどのコミュニティを選んでマッチングを受けたり、他の参加者とのコミュニケーションを取ったりすべきかがわからなくなりがちです。
参加者が増えてコミュニティの細分化が進んだ場合には、ストレスなく適切なコミュニティで提携相手を探せるように誘導する仕組みを作ると効果的でしょう。
ターゲットを絞ったサイト構築が可能
不動産コミュニティサイトはコミュニティごとに分割せずともサイト全体としてターゲットを絞ることも可能です。
不動産コミュニティサイトの規模が大きくなると個々の参加者の姿が見えにくくなってしまいます。参加者は自社に合っているビジネスマッチングの相手を探し出したいという気持ちを持っているので、他の参加者の様子が見えるくらいの規模が理想的です。
不動産コミュニティサイト構築の際にターゲットを絞ることで、もともと同じ視点を持っている参加者のみが集まる小規模なサイト運営が可能です。
例えば、業務提携先を探す賃貸不動産業者、依頼主を探す不動産コンサルティング業者といった形で、不動産ビジネスの業態に応じてターゲットを絞る方法があります。同業者同士で業務提携をしたいというニーズを満たすサイト運営の仕方です。不動産業者としては自社に合っているサービスかどうかを判断しやすいので、参加者数を増やしやすいでしょう。
また、人気の高い都内の世田谷区、目黒区、大田区、渋谷区、品川区、港区といったエリア限定でビジネスを展開している不動産業者にコミュニティを提供するというやり方もできます。エリア限定にするとマッチング後にコミュニケーションを取りやすいため、ただの出会いから業務提携にまで進展する可能性が高くなります。
このようにターゲットを絞ることで不動産業者は自社に合っている不動産コミュニティサイトかどうかを判断できます。マッチングの成功率も高くなると期待されるため、活発な参加を期待できるサイト構築方法です。
BtoBとBtoCを兼ねるコミュニティサイトへの展開
不動産コミュニティサイトはBtoBビジネスというのが基本的な考え方ですが、BtoCへの展開の可能性も秘めています。サイト構築の仕方によっては業者間をつなぐだけでなく、業者と消費者をつなぐコミュニティサイトとすることも可能なのです。
業者間をつなぐコミュニティと消費者間をつなぐコミュニティを構築し、両者からの依頼に応じたマッチングをするシステムを導入するのがシンプルな方法です。
上述のようなビジネスマッチングのサービスを提供しつつ、不動産の売買や賃貸をしたい消費者が自分に合っているサービスのマッチングを受けられるサービスを提供すれば良いと考えられるでしょう。不動産業者としては提携相手を探せるだけでなく、マーケティングの場としても活用できるため、登録して利用したいという気持ちが高まります。
BtoBとBtoCを兼ねる方向への展開は一例でしかありません。まだ不動産コミュニティサイトが活発に構築されている段階ではないため、今後の展開の可能性は幅広く考えられます。
ビジネスマッチングを基盤として不動産業界を支えつつ、新しいビジネスチャンスを見つけてサイトを拡大していけば一大事業として展開できるでしょう。
まとめ:不動産コミュニティサイトで不動産業界に新しい風を送り込もう
不動産コミュニティサイトの運営は不動産業者間をつなぐBtoBビジネスとして大きな可能性を秘めています。まだ不動産業者のビジネスマッチングに焦点を当てたビジネスの展開はそれほど活発になっているわけではありません。
しかし、業界では今後の事業の継続や拡大に向けて他社との提携やM&Aを考えていることが多くなっています。この機会を狙って不動産コミュニティサイトの運営を始め、不動産業界に新しい風を吹かせましょう。ターゲットを明確にしたサイトを構築すれば参加者を募りやすくなります。
その後のサイト拡大を念頭に置いて、小規模な不動産コミュニティサイトから始めて大きなビジネスへと展開していきましょう。